USD 形状から再利用可能な流れ場へ
このワークフローでは、承認済みの USD シーンをバージョン管理された流れ場に変換し、設備や移動物体のシミュレーションで繰り返し利用します。
ワークフロー
前提条件
| 要件 | 必要な理由 |
|---|---|
| 承認済みのシーンバージョン | 形状が変わると、流れ場とシーンの対応関係が無効になります。 |
| エンジニアリング責任者 | 供給源の前提、計算領域、受け入れ基準、キャリブレーションを管理します。 |
| ランタイム責任者 | 物体 ID、質量特性、衝突表現、ランタイム設定を確認します。 |
| 参照証拠 | 計測、公開ベンチマーク、設備資料、承認済みの過去実行をレビューに使用します。 |
1. シーンと形状を選択する
固定したシーンとモデルアセットのバージョンから開始します。対象となる気流領域に大きく影響する面を抽出します。流れを変える設備、カバー、壁面、ガイド、開口を残します。工学的な問いに影響せず、計算格子やレビューのコストを増やす視覚的な詳細は削減できます。
次の情報を記録します。
- シーンとアセットのバージョン
- 座標系、原点、単位
- 含めた形状と除外した形状
- 形状の簡略化と予想される影響
- データの出所、責任者、利用許可
2. 計算領域を定義する
判断に必要な領域を囲むように計算範囲を設定し、選択した境界処理に必要な上流、下流、側方の空間を確保します。重要な開口と障害物を表現できる基本解像度を選びます。空気供給源や壁面の近くで局所的な細分化を使用する場合は、その設定も記録します。
選択した面を流れ場ソルバー用の固体表現へ変換します。計算を始める前に、生成されたマスクまたはボクセル表示を確認します。小さな隙間、薄いカバー、反転した面、誤ったスケールは、見た目には自然でも無効な流路を作る可能性があります。
3. 空気供給源と境界を定義する
各供給源について、位置、方向、有効開口、運転状態、入力の出所を記録します。壁面、開口、入口、出口の処理は、工学的な問いに合わせて設定します。
入力の調整は、追跡可能な工学的証拠に基づいて行います。有効な供給源の値をキャリブレーションした場合は、元の証拠、調整後の値、理由をすべて保持します。
4. 流れ場を計算してレビューする
供給源の配置と方向を初期検討する場合は解析モデルを使用します。供給源の干渉、再循環、壁面、カバー形状が判断に影響する場合は GPU LBM を使用します。
流れ場を受け入れる前に、次を確認します。
- 選択した実行期間における安定性と残差の挙動
- 計算領域に適した保存則の確認
- 重要な供給源と表面付近の格子感度
- 期待される対称性または非対称性
- 合意した断面における速度分布
- 境界条件の前提を変えた場合の感度
5. 流れ場をベイクしてバージョン管理する
レビュー済みの三次元流れ場を、再現と解釈に必要なメタデータとともに保存します。
| メタデータ | 必須記録 |
|---|---|
| ID | 流れ場 ID、バージョン、シナリオ ID、責任者。 |
| 形状 | シーンバージョン、アセットバージョン、領域、固体表現のバージョン。 |
| モデル | モデル種別、ソルバーバージョン、解像度、実行期間、境界設定。 |
| 供給源 | 供給源設定のバージョンと入力の出所。 |
| スケーリング | 単位変換、密度の前提、キャリブレーション係数。 |
| 証拠 | 検証結果、比較図、制約、レビュー結果。 |
ランタイムは変更されない流れ場バージョンを読み込みます。変更が発生した場合は新しいバージョンを作成し、以前の判断に使用した証拠を上書きしないでください。
6. 流れ場を移動物体に連携する
実行時に、移動物体のレビュー済み表面点で気流をサンプリングします。局所的な気流と物体の速度および回転を組み合わせ、面に作用する力とトルクを積分し、選択した物理ランタイムへ渡します。
気流モデルはランタイムアダプターから分離します。PhysX と Newton では接触、衝突、時間積分の挙動が異なる場合があります。フレーム単位で同じになると仮定せず、統計的な結果を比較し、ランタイムごとに検証してください。
期待される出力
完成したパッケージには、シーンバージョン、形状レビュー、計算領域、供給源設定、ベイク済み流れ場、ランタイム設定、力とトルクの記録、シナリオ結果、レビュー判断が含まれます。
問題への対応
| 症状 | 対応 |
|---|---|
| 気流が壁やカバーを通過する | スケール、面の抽出、薄い形状、マスク解像度、境界割り当てを確認します。 |
| 解像度によって結果が大きく変わる | 探索段階の結果として扱い、格子感度をレビューします。 |
| 物体の挙動が不自然 | 流れ場のスケール、質量特性、重心、衝突表現、力とトルクの上限、時間刻みを確認します。 |
| PhysX と Newton の結果が異なる | 各ランタイムの接触と衝突設定を確認し、共通の判断指標を基準に比較します。 |
| 供給源の値に追跡可能な証拠がない | 出所またはキャリブレーション証拠が揃うまでレビュー中とします。 |